前回から、島根県立万葉公園に、記してあった柿本人麻呂の歌の紹介を、スタートさせました。前回(3)で紹介した歌では、「同じような歌を見た」とも書きました。それは、どんな歌だったか、写真で探し出しました。
その歌(4)と(3)の歌との関連は、前回に記しましたので、興味のある方は、ご覧ください。
まず、探し出した似ている歌です。
前回(3)の歌と、今回の(4)の歌の同じ部分は、訓読(2枚目の写真)で「‥山の 木の間より 我が振る袖を 妹見つらむか」です。ほぼ同じだということです。
これを前提に、まず、この歌の訓読の全てから記していきたいと思います。
訓読
石見のや 高角山の 木の間より 我が振る袖を 妹見つらむか
かな
いはみのや たかつのやまの このまより わがそでを いもみつらむか
原文
石見乃也 高角山之 木際従 我振袖乎 妹見都良武香
訳
石見の高角山の木々のあたりから私が振っている袖を妻は見ているだろうか
意味
この 意味 についても、前回の(3)と同じだと書かれています。前回も記しましたが、この似ている歌は「基になっている歌だったり、変化した歌」だそうです。
また、前回の山は「打歌の山」で、今回は「高角山」です。これも「石見の山で、特定している山ではない」と書かれているものもあります。しかし、以前、訪れた地では、「この山だ」と限定されている山がありました。
このように、訪れた島根県の西部:石見地方では、柿本人麻呂ゆかりの地が、沢山ありましたので、この益田市の万葉公園だけに、限定せずに、今後紹介していきたいと思います。