fwssのえっさんブログ

「えっさん」は、呼ばれていたニックネーム。「ファミリーワゴンSS」車のエスにもかけました。

島根県立万葉公園と柿本人麻呂(3)

 今回から、島根県立万葉公園(益田市)に、記してあった柿本人麻呂の歌を載せ、その詠みや意味を、探し出して紹介したいと思います。

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訓読

石見の海 打歌の山の 木の際あり 我が振る袖を 妹見つらむか

かな

いはみのうみ うつたのやまの このまより わがふりそでを いもみつらむか

原文

石見之海 打歌山乃 木際従 吾振袖乎 妹将見香

ああここは石見の海の打歌(うつた)の山、その木の間より私はさかんに袖を振っているが、彼女は見てくれているだろうか

意味

 この歌の意味について、以下のように書かれているものがあります。「この歌も巻二(一三八)の長歌につけられた反歌で、柿本人痲(呂)が、赴任先の石見の国(島根県西部)から大和へ戻る際に石見の現地妻を思って詠んだ一首」とありました。

 ちなみに「反歌」とは、「長歌のあとにそえる(普通は一首の)短歌。その長歌の要約や補足をする」とあります。また「一首」とは、「一つの和歌ということ」だそうです。その「和歌」とは、「日本固有の形式による詩。長歌・短歌・旋頭歌(せんどうか)などの総称。特に短歌」だそうです。

 他にも、この歌と似たものがありましたが、変化したり、基になった歌だそうです。前回、記した人麻呂の主な作品が689~700年の間につくらているのですから、今から1,300年以上も前になります。現地妻ですか~。