今回は、まず、益田市にある「島根県立万葉公園」の石に刻まれ、そして看板にも記されている、柿本人麻呂の歌(写真)を先に紹介します。
訓読
※ 写真をご覧ください。
かな
かもやまの いはねしましける われをかも しらにといもが まちつつあるらむ
原文
鴨山之 磐根之巻有 我乎鴨 不知等妹之 待乍将有
訳・意味
鴨山の岩を枕に
横たわり死のうとしている私を
何も知らずに妻は待ち続けているのだろうな
「妹」:妻は、これまでも紹介した 依羅妹子(よさみのをとめ)だと言われ、江津市での案内標識では、住まいは江津市の二宮(町)だと書かれてありました。
また、この歌にも関係しますが、柿本人麻呂の終焉の地は、益田市だとされているものの、歌人であった故 斉藤茂吉は、同島根県の美郷町湯抱の鴨山だと、持論を主張されたと‥。このように「終焉の地」でさえ諸説あるようです。「鴨山」は、どういう意味で、どこなのかが、色々な説としてあるようです。
また、人麻呂の遺骨は、奈良県の天理市や、新庄町の神社に葬られているとも、言われていて、終焉の地も確定されたものではないようです。
私のような、ど素人は、謎多き、柿本人麻呂にまつわる、その諸説を読んで、空想しながら、謎解きを楽しむ方が良いのかもしれません。
さらに、柿本人麻呂とゆかりがあるとして、さまざまな建碑や公園がつくられたりしている各地域、各箇所を、念頭に置きながら、車旅の折に、立ち寄ってみるのも、楽しいのかもわかりません。